札幌市の訪問看護・訪問リハビリテーションのサービス事業所です。

スタッフブログ

学生さんにとって一番の先生は「利用者さん」でした。

2017.08.17

 昨日、北海道医療大学理学療法学科の4年生の学生さん4人が、「訪問リハビリの現場のことを知りたい」と勉強に来てくれました。私の学生時代からの友人の教え子さんたちです。

1時間ほど、北海道訪問リハビリテーション連絡会で作成したスライドとプリントを使いながら訪問リハビリについてのお話をしました。学生さんたちは、真剣に聞きながら「一人で訪問するのはリスク管理の面で心配がないですか?」とか「新人だと訪問は無理でしょうか?」などと初々しい質問や、「ケアマネさんとうまく連携するコツは何でしょうか?」など核心を突く質問を積極的にしてくれたので、ついつい私も説明に熱がこもりました。

 

 その後、利用者さんの協力を得て、実際の訪問に同行してもらいました。その訪問先での会話です。

 2度の脳出血の後遺症で、胃ろう、気管切開を行い、ほぼ寝たきりの状態で在宅復帰したAさん。しっかりした方ですが、覚醒レベルが下がるときがあったり、ご自分からお話することも少ない方です。お盆でご家族がたくさん見えていて、いつもより笑顔も多かったのですが、学生さんの来訪に「今日は、僕になんでも質問していいよ」と声をかけてくださり、私と奥様はびっくり! 学生さんの素直な質問にしっかりと返答してくださいました。

 最後にご挨拶をすると、Aさんが「君たちに話しておきたいことがある」と。部屋にいた一同で耳を傾けると「これからは、年寄りが増えていくだろう、自分みたいになる人も多くなるんだが、そういう人も健康な人と同じように生活していく必要がある。そのために君たちにはいろんな知恵が必要だ。技術も身につけなければならない、だから一生懸命頑張らなければいけないんだが,最後はね、なんて言ったってハートだよ。ハートが一番なんだよ。ハートがね、横向いてしまわないようにするんだよ」とマヒが軽い方の右手で自分のハートにしっかりと手をあてて教えてくださいました。

 

 学生さんは、お礼を述べながら「まっすぐなハートで頑張ります」と答えてくれました。

 

 私たちがどんな言葉を尽くして説明するより、この利用者さんの一言が、きっと学生さんたちの心に響いたことでしょう。その素晴らしい力を再認識し、私のハートもシャキッとしたのでした。

 Aさん、奥さん、そして学生さん、ありがとう。

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